諏訪大社上社本宮
すわたいしゃかみしゃほんみや
諏訪市中洲宮前1
諏訪大社はその昔、須羽神、南方刀美神社、諏訪大明神と呼ばれていたという。
全部で4つに分かれており、上社は本宮と前宮、下社は秋宮、春宮が存在する。
諏訪湖を挟んで、下諏訪町、諏訪市、茅野市にかけて建立されている。
どれも本殿を設けていないため、上社は神体山 守屋山を祀り、下社は神木を祀っている。
上社は、諏訪湖の西側に位置し、社地は2箇所の入り口から入ることができる。
それぞれ南側と東側に大型の鳥居が設けてあり、東側の入り口には土産物屋が並び、南側は比較的静かになっている。
南側の鳥居を潜ると、正面には布橋とその門。
右手には神馬舎が建っている。
南側の鳥居に近いところからにある布橋は、桁行37間の長細い切妻の建物で、門から幣拝殿までの間をつなぐ。
梁と柱の接合部には、諏訪大社の門を彫った板が取り付けられており、陽を透かしている。
諏訪大社には、約100社の摂社や末社が祀られているそうだ。
布橋の横には、摂末社遙拝所が設けられており、文政11年(1829)の建立といわれている。
布橋 | 文化9年(1812)文書 |
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大工 | 藤森広八 |
建築様式 | 桁行三七間 梁間一間 切妻造 銅板葺 |
布橋から斉庭に入る四脚門は、徳川家康が寄進し、大久保長安が造替にあたったといわれている。
とても細かな彫刻が特徴で、頭貫木鼻などの細部様式が桃山時代の特徴を示しているそうだ。
修理による取替材が多いとされている。
四脚門 | 重要文化財 慶長13年(1609)諏訪社上社造営覚書案 文政12年(1829)文書・社伝 |
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大工 | 藤森広八包近(治郎左衛門) |
建築様式 | 四脚門 切妻造 銅板葺 一棟 |
社地の東側、布橋の下には、天流水舎が設けられている。
「どんな晴天の日でも、雫が三滴は屋根上の穴から降り落ちる」と言い伝えられており、諏訪七不思議の一つになっているそうだ。
雨乞いにも使用されたそうだ。
中門 | 文政12年(1829)文書 |
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大工 | 伊藤伝蔵 |
建築様式 | 方一間 切妻造 銅板葺 一棟 |
諏訪大社の神楽殿は、市指定文化財にもなっている大型の木造建築である。
四方向すべて吹き通しとなっており、入母屋の大きな屋根が架かる。
中には、龍神が描かれた太鼓が奉納されており、これに使用された皮は1枚皮では日本で最大のサイズだそうだ。
神楽殿 | 市指定文化財 文政10年(1827)文書 |
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大工 | 伊藤伝蔵 |
建築様式 | 桁行4間半 梁間3間 入母屋造 妻入 銅板葺 一棟 |
勅使殿はとても変わった形をしており、直線的な切妻屋根を持つ前方の建物に、破風の付いた反りのある切妻造の建物が付いている。
正面の扉口以外は格子窓で、周囲に刎高欄つきの縁がまわっている。
勅使殿 | 市指定文化財 元禄3年(1690)社伝 安政6年(1859)文書 |
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大工 | 伊藤伝蔵 |
建築様式 | 方一間 大唐破風 妻入 銅板葺 一棟 |
勅願殿 | 元禄3年(1690)文書 |
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建築様式 | 切妻造 銅板葺 一棟 |
拝所は、一般参拝客が入っていくことができる最後の社殿になっている。
この位置から奥に控えている幣拝殿への参拝を行うようになっている。
他の社殿と比べて、特に目立った装飾や大きなものが備えられているものではない。
諏訪大社は本殿を持たない形式の神社であるため、御神体として守屋山を祀っている。
本来であれば、拝殿は祀る対象となる守屋山の方向を向いているものであるが、諏訪大社においては、上社前宮の方向を向いている。
随所に細かな彫刻が見られ、非常に見ごたえのある社殿となっている。
拝殿は、左右の片拝殿に付随して建築されており、同様に細やかな彫刻が見られる美しい社殿となっている。
脇塀で囲われているため、近くで詳細を見ることはできないが、その細やかさには息を飲む。
諏訪地方出身のする宮大工、大隅流を代表する作品といえる。
所在地 | 諏訪市中洲宮前1 |
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ホームページ | http://suwataisha.or.jp/ |
祭神 | 建御名方命 |
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拝殿 | 重要文化財 天保6年(1835)文書・社伝 |
大工 | 原五左衛門 |
建築様式 | 桁行1間 梁間1間 一重 向唐破風造 銅板葺 左右袖塀附属 一棟 |
左右片拝殿 | 重要文化財 天保6年(1835)文書・社伝 |
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大工 | 原五左衛門 |
建築様式 | 各桁行正面二間 背面三間 梁間二間 一重 切妻造 拝殿側唐破風造 銅板葺背面突出部附属 二棟 |
脇片拝殿 | 重要文化財 天保6年(1835)文書 |
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大工 | 原五左衛門 |
建築様式 | 桁行3間 梁間1間 一重 切妻造 銅板葺 |