津島神社

全国に約3千社ある津島神社と天王社の総本社。
7月の天王祭は、国指定の重要無形民俗文化財にもなっている。
戦国時代には織田信長の崇敬が厚く、織田家の家紋と津島神社の神紋は同一の木瓜紋となっている。
神社の南側には大きな朱色の鳥居が設けられており、南門まで続く参道の脇が駐車場になっている。

南門は、柱や桁などを朱色に塗った桧皮葺きの四脚門。
豊臣秀頼の依頼で、福島正則が1598年に造営に当たったという。
鳥居から一直線に続く拝殿・本殿までの参道で、この門から先の社地に玉砂利が敷かれている。

南側の参道に建っている南門に対して、東側には1591年建築の楼門が建っている。
他の社殿と同じように彩色がされた、桧皮葺きの入母屋造。
軒の出がとても深いため、安定感のある外観になっている。

尾張造の特徴的な社殿配置として、蕃塀が社殿の前に置かれ、拝殿、回廊を経て祭文殿、釣殿、本殿と南北に続く。
1649年建立の拝殿は妻入りの切妻造。
正面の妻面では、柱の上に虹梁を渡し、その上に束を立て扠首を組んでいる。

桁行3間梁間2間に、梁間1間の庇の付いた大型の本殿。
周囲に高欄の付いた縁を廻し、正面に設けられた5段の木階。
全体を赤く塗った蟇股や庇の柱、手挟みなどに極彩色の彫刻が設けられている。