松尾大社
まつおのたいしゃ
京都府京都市西京区嵐山宮町3
京都の西京区嵐山に建つ松尾大社は、酒造りの神が祀られている神社としても知られている。
もともとは神社の後ろにある松尾山に磐座を祀ったことがはじまりだという。
社殿が造られたのは西暦701年で、平城京、長岡京から都が遷されると皇城鎮護の神として祀られ「賀茂の厳神、松尾の猛神」といわれたという。
物集女街道と並んで通る阪急松尾駅の前に、大きな鳥居が建てられている。
舗装された参道を進むと二の鳥居が建ち、社地が広がっている。
正面に見える楼門は江戸時代初期に建てられたという。
門の両側には随神が祀られており、杓がたくさん差されている。
信仰の中に、たくさんの願い事を書いて掲げると救われるというものがあり、祈願杓子と言われているという。
三手先の組物や、二重垂木、反りのついた入母屋屋根など重厚な印象のある建物となっているが、彫刻や彩色があまり見られない簡素な造りとなっている。
本殿の前に置かれた拝殿、釣殿、中門、回廊は、楼門と並んで江戸時代初期といわれている。
松尾造ともいわれる両流造の本殿は1397年の建築で、1542年に大きな修理がされたという。
両流造の社殿は、宗像大社と厳島神社の3社のみで使われている様式で、その中でも松尾大社は最古の社殿とされている。
向拝が正面・背後に伸び、社殿の4辺に縁が廻されているが、脇障子は取り付けられていない。
蟇股や手挟などに中世の特色が表れた建築として重要文化財に指定されている。
所在地 | 京都府京都市西京区嵐山宮町3 |
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ホームページ | http://www.matsunoo.or.jp/ |
祭神 | 大山咋神・中津島姫命 |
本殿 | 重要文化財 応永4年(1397) |
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建築様式 | 桁行3間 梁間4間 両流造 |