気多大社

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気多大社

けたたいしゃ

石川県羽咋市寺家町ク1

能登の一宮として知られる気多大社は、石川県羽咋市に建つ。
大己貴命を祭る神社で、能登の国を開拓したのちに守護神として祀られたという。
海にもほど近い場所で、入らずの森という深い社叢に囲まれる。
入らずの森は天然記念物に指定され、その中には奥宮が祭られているが、その名の通り立ち入ることができない。

気多大社

気多大社

気多大社

入口には木造の大きな両部鳥居。
広くきれいに整備された参道には玉砂利が敷かれ、右手にはお守りやお札などが売られる社務所。
神門の前には石段が築かれ、その脇には手水舎が置かれている。
天正12年に建立されたといわれる神門は、檜皮葺き切妻造の四脚門。
国の重要文化財に指定された建築物で、社殿はこの奥に収められている。

気多大社

気多大社

気多大社

社地の正面に位置する拝殿は江戸時代前期の建立。
承応2年の建築で、石川県の大工としてたくさんの建築物を残している山上善右衛門の作。
山上善右衛門は小松市の那谷寺や富山県高岡市の瑞龍寺など、石川を中心に建築物を残している。
加賀藩3代目の前田利常お抱えの大工として知られている。
拝殿の背後に建つ本殿は両流造。
長野県内の神社では、この形式の建築物は見られず、とても珍しい形式といえる。
流造が平入りの前方へ庇が伸びているのに対し、両流造は前方だけではなく後方へも庇が伸びている。
この気多大社本殿のほかに、京都の松尾大社や、厳島神社にも見られる。
桁行3間、梁行4間の大型の社殿で国の重要文化財にも指定されている。

気多大社

気多大社

気多大社

本殿の両脇には若宮神社本殿と白山神社本殿。
ともに重要文化財に指定された流造の社殿で、大きな森を背に静かに建っている。

所在地石川県羽咋市寺家町ク1
ホームページhttp://www.keta.jp/
祭神大己貴命
神門重要文化財
1584年(天正12)
建築様式切妻造 四脚門 檜皮葺き
拝殿重要文化財
1653年(承応2)
大工山上善右衛門
建築様式入母屋造妻入 檜皮葺き
本殿重要文化財
1787年(天明7)
大工山上善右衛門
建築様式三間社(桁行3間、梁行4間)両流造 檜皮葺き
摂社白山神社本殿重要文化財
1787年(天明7)
大工山上善右衛門
建築様式三間社 流造 檜皮葺き
摂社若宮神社本殿重要文化財
1569年(永禄12)
大工山上善右衛門
建築様式一間社 流造 檜皮葺き

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