北野神社
きたのじんじゃ
下水内郡栄村北野番地
菅原の道真を祀る
長野最北の天満宮
北野神社は北野天満宮とも呼ばれ、菅原道真を祀っている。
沿革は明らかでないので、詳細は分からないが、古くから広い地域の信仰を集めたという。
位置の鳥居は社地から100mほど離れた道端に。
車道をそのまま進むと、杉の社叢に囲まれた神社が建っている。
本殿は、覆屋の内部に納められているため、外側から様子を見ることができないが、一間社の流造で、規模もそれほど大きなものではない。
本殿の特徴としては、間口に比べて母屋柱の縁から上の寸法が短いことと、向拝の柱を繋ぐのに背の高い虹梁を用いること、蟇股の輪郭の形などが飯山市の健御名方富命彦神別神社本殿や、栄村の豊高嶋神社本殿とよく似ているため、地域的な特徴があると考えられている。
現在は柱・羽目板等は朱漆塗で、組物・垂木等は黒漆塗が施されているが、側面と背面の中備に使われている蓑束には、それ以前の繧繝彩色の跡が残っているため、建築当初は軸部材は薄く色付けをし、絵様は墨さしで蟇股内の彫刻や蓑束に極彩色を施したと考えられている。
また、この神社の特徴としては、拝殿の向拝に設けられている彫刻が非常に見事である。
木鼻や蟇股に施されている獅子や龍などは細やかで迫力があり、文化財として指定されているものではないが、来訪の際はしっかりと見たい素晴らしい彫物である。
所在地 | 下水内郡栄村北野番地 |
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ホームページ | なし |
祭神 | 菅原道真 |
本殿 | 元禄8年(1695)棟札 |
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大工 | 藤本次郎太夫 |
建築様式 | 一間社 流造 柿葺 一棟 |