雁田水穂神社
かりたみずほじんじゃ
上高井郡小布施町雌田字宮下
栗と街の景観で知られる小布施町の東側の集落の中に建っている雁田水穂神社は、江戸時代中期の様式を残す本殿を持っている。
切妻造の拝殿の背後に立つ覆屋の中に、木瓦葺の一間社流造の本殿が納められている。
間取りは、一間社であるが間口が大きく、背面中央に柱が立ち、正面中央にも組物を置いている。
向拝虹梁上の竜や、妻壁の波など、多くの彫刻が施されており、特に背面及び側面の七福神の羽目板彫刻は精巧であるという。
18世紀中期の長野県内には、このような装飾的な建築が見られるが、なかでもこの雁田水穂神社のように、大工と建築年月が分かるものは注目されている。
また、本殿の柱、吹寄の垂木等の軸部材は黒漆塗、彫刻は極彩色とし、18世紀後期以降の素木造の装飾的社殿とは異なっている。
所在地 | 上高井郡小布施町雌田字宮下 |
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ホームページ | なし |
本殿 | 明和5年(1768)棟札 |
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大工 | 亀原和太四郎嘉重 他 |
建築様式 | 一間社 流造 木瓦葺 |