白髯神社
しらひげじんじゃ
長野市鬼無里日影
白髯神社は、白髯大明神とも呼ばれ、旧日影村の鎮守として祀られていた。
田畑に囲まれた静かな集落の中に社叢を持ち、山の傾斜地に建立されている。
白鳳13年(685)、天武天皇がこの土地に皇居を移す遷都の計画を立てたため、その鬼門鎮護の守護神として三野王と小錦采女臣筑羅らが猿田彦命を勧請したのが創立といわれている。
その後、鬼女退治の平維茂や、平家追討の際の木曽義仲の祈願所であったと言われていたり、山間の土地ながら所縁の深い神社として知られている。
石造の鳥居を潜り長い石段を上りきったところに建っている。
入母屋造の拝殿の背後に覆屋が設けられ、本殿はその内部に納められている。
この本殿は建立当時から覆屋の中に建てられていたと考えられており、彩色も非常によく残っているそうだ。
建築様式として注目されるところは、向拝頭貫木鼻と妻の虹梁表面にある渦の絵様の脇に、浅い彫りこみをした若葉様の装飾がついていることだ。
室町時代の後期から桃山時代にかけて用いられた様式とされ、佐野神社本殿や武水別神社摂社高良社本殿などでも使用されている。
所在地 | 長野市鬼無里日影 |
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ホームページ | なし |
祭神 | 猿田彦命 |
本殿 | 重要文化財 江戸時代前期 |
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大工 | 中川杢右衛門 |
建築様式 | 一間社 流造 柿葺 |