葛山落合神社
かつらやまおちあいじんじゃ
長野市大字入山字岩戸南沖4524
葛山落合神社の建つ入山は、深い山に囲まれた傾斜地に建っている。
杉の社叢に囲まれ、大きなものは幹の周囲が4m近くになるという。
社叢は神社の創建時に育成されたといわれている。
もともと戸隠山三千坊の一つとして、創建されたもののようで、熊野大権現と称していたが、寛政6年に現在の名称に改められたという。
葛山は近くの山城の名で、落合はその城主名。
本殿の向って右前方に諏訪神を祀った社殿がある。
言い伝えによると、近くの入山清水から移築したものだという。
本殿は柿葺きの一間社春日造。
母屋柱・庇柱とも土台上に建っているが、足抜きが見られるので、もともとは礎石の上に建っていたとみられる。
高欄・脇障子はなく、柱の上に三斗を置いて実肘木で桁を支えている。
向拝の頭貫が虹梁形ではなく、斗供は皿斗付の連三斗。
長野県内の室町時代後期の建築には、二手先の斗供が多く見られるが、この神社はその点で古風だといえる。
また、妻壁の菱格子は他にあまり例のない珍しいものである。
本殿の隣に建つ諏訪社は、同様に一間社隅木入春日造。
規模は本殿よりかなり小さく、様式も略式に造られている。
組物は、向拝が絵様木鼻の上に皿斗付斗を置いて連三斗とし、母屋では出三斗としている。
肘木や木鼻の絵様から室町時代の様式、円柱の下部が十六角に作られている点から、十五世紀前期の建築と推定されている。
所在地 | 長野市入山岩戸南沖4524 |
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ホームページ | なし |
祭神 | 伊邪奈美命 |
本殿 | 重要文化財 寛政6年(1465)墨書 |
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大工 | さくらこうし(桜小路)せんさえもん |
建築様式 | 一間社 隅木入春日造 柿葺 一棟 |
祭神 | 健御名方命 |
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本殿 | 県宝 室町時代後期 |
建築様式 | 一間社 神明造 厚板葺 一棟 |