大門稲荷神社
だいもんいなりじんじゃ
小県郡長和町大字大門字丸岩3084の1
立川流
富昌の建築
長和町は、長門町と和田村が合併してできた町で、稲荷神社は旧長門町側に位置する
杉の深い社叢に囲まれ、日中でも薄暗い社地に真っ赤な明神鳥居が建つ。
中心に取り付けられた額には、金色で「稲荷神社」と文字が刻まれ、額縁を精巧な昇竜の彫刻で飾っている。
鳥居を潜った社地には、正面右手に非常に高い相撲の辻が残っている。
これは形状が珍しく、相撲史上ではとても貴重なものとされ、町の指定文化財にも指定されている。
2頭の狛犬が石段を挟むように立っており、その背後にはさらに石段。
上りきったところに覆屋に囲まれた本殿が建っている。
本殿は、鳥居の赤とは対照的に素木造となっている。
軒に唐破風を配した一間社の流造で、屋根は柿葺。
彫刻は懸魚に兎、海老虹梁に竜、木鼻に獅子、そのほか牡丹の透かし彫り、波に貝等、立川富昌が得意とした彫刻が配備され、昇龍も見事で、富昌の綿蜜精緻を極めた建築彫刻である。
所在地 | 小県郡長和町大字大門字丸岩3084の1 |
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ホームページ | なし |
祭神 | 誉田別尊・気長帯比売尊・多紀理昆売命・狭依昆売命・多紀都比売命 |
本殿 | 町指定文化財 文化9年(1812) |
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大工 | 立川和四郎富昌 |
建築様式 | 一間社 流造 柿葺 |