八幡宮鞠子社合殿
はちまんぐうまりこしゃごうでん
松本市梓川上野1942-1
旧梓川村の上野地区に建っている。
大宮熱田神社があるためか、近辺には規模の小さな神社が建ち並んでいる。
社殿の背後は山々が続き、周囲に果樹畑が多くあり、鳥獣害を防止するための電柵が設けられている。
入口には県天然記念物に指定されている大きなメグスリノキがある。
幹の太さは3.6mで、高さは28mもあるという。
もともと八幡宮だったところに、鞠子社が合殿として祀られたが、その年代については分かっていない。
深い緑の社叢に囲まれた参道の正面には神楽殿。
平入りの入母屋造で、壁はなく4方向に縁が設けられている。
拝殿は、広い社地の一段高いところに建ち、神楽殿と同じように平入りの入母屋造となっている。
拝殿の背後に建つ本殿は、江戸時代に建てられた一間社流造。
輪湖富信が手掛けた社殿で、高欄や脇障子が無い簡素な造りではあるが、各所の彫刻が見事なものとなっている。
特に向拝の柱上にある波に千鳥の彫刻、切妻の妻梁と第二虹梁との間の梶の木を図案化した彫刻、妻面拝みの蔐懸魚が相呼応する形は、簡素な社殿の中にも優美な雰囲気がある。
所在地 | 松本市梓川上野1942-1 |
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本殿 | 文久元年(1861) |
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大工 | 輪湖和藤治富信 |
建築様式 | 一間社 流造 銅板葺 |